低成績というと、とかくお母さん方は、
①子どもの勉強不足
②母親のかかわり不足
この二点にばかり神経を注ぎがちだが、案外そうではないこともある。
低成績の一番の特徴は、
書きたがらないこと
なのではないかと、私は思います。なもんで、この書きたがらない原因を探ることがとても重要なファクターになると思います。
私が子どもの頃、とても字が汚いことをよく親や先生から指摘されました。しかし、そう言われれば言われるほど、書きたがらなくなるんですよね…なもんで、中学生のときにワープロを親に買ってもらってからは、このワープロでバンバン勉強に利用していきました。
いまだとワープロは死後の世界なので、今風に言えば、タブレット端末やiPadなんかを利用した勉強をさせるといいのかも知れませんね。
ただ、小学生だとなかなかタブレット端末を多用出来ない事情がありますね。それは学校の宿題自体がプリントやノート、問題集などを提出させることを求めるからに他なりません。
なもんで、やはりこの書きと言うことに母親はこだわる必要があると私は思います。
私も中学生の時に、当時利府中の中三時の担任だった小泉武一先生から、シャーペンの芯が書いてるそばからバンバン折れていることを自覚しながら、どうすることも出来ずに居たので、『シャーペンの芯をHBからFに変えてみたら?』と言う点と、『グリップがあるシャーペンにしてみては?』と言う点の二点を指摘され、小泉先生の言う通りにしたところ、それまでバンバン折れていたシャーペンの芯が、ピタっと折れなくなったことを、今でも昨日のように覚えています。長年悩んでいたことが画期的に解決したことをね。お陰でその後にあった中三の一学期中間テストで学年一位を取りましたしね。
また、シャーペンの芯だけでなく、シャーペン自体を変えるって手もありますね。私の勧めでシャーペンを0.5mmから0.2mmのものに変えただけで、字が読めるようになった例も、多数知ってます。
さらに、いまだと筆圧矯正グッズ
ってのもあります。こうしたものを利用することで、この
書くことを苦にしないようにすることって、実は成績向上に一番の近道だと思います。
うちの生徒でテスト対策や合宿だけに来る外部生の子がいます。その子はとにかくめちゃくちゃ字が汚いんです。時折本人でさえも読めない字を書くんです。私はこの子のお母さんに色々字のことで中二時に提案したのですが、本人が字を書くことを矯正する抵抗感があるのと、やはりお母さんが下のお子さんの子育てもあるので、そこまで手を掛けられないってのと両目あるのだろうと思うのですが、字を書くことに対してほとんど矯正に乗り出していないんだなぁと、こないだの振替休日講座を見ててため息が出ました…変化がないんですよね…
なもんで、どうしても安易な考えで、塾をチェンジしたらいいとか、家庭教師をスイッチしたらいいとかの方に流れて行きやすいんですよね…小4・小5のことがまだ突っかかってるのが分かりきってるのに、公文を辞めさせて、目先の点数にこだわって、あっちちょこちょこ、こっちちょこちょこと塾や家庭教師を変えても、そりゃあ成果は出ないっすよ…って、思うんですよね。
分かるんです、下のお子さんが小さいと、そちらに手を掛けてしまわざるを得ない実情は。でも、受験でしょ?下のお子さん受験遠いやん…って思うので、出来れば下のお子さんよりもお兄ちゃんに手を掛けて欲しいんですよね…これは私の偽らざる本音です。
分かるんです、お兄ちゃんは初子・長子で手探りのなか子育てしたがために、気がつけなかったことが、二子・三子では気がつけたことが多々あるし、二子・三子のお子さん自身も長子の日常生活から学び取ってしまい、その点を修正してしまっているので、どうしても先が見える長子よりも二子・三子に期待を掛けてしまう点もね。その方がラクだしね。
分かるんです。長子はもう中学生なので、己れの我と言うものが既に表出してしまってて、矯正しようにもその『我』が邪魔して、なかなか思うように行かないこともね。
悲しいことに、この字を矯正しない=中学・高校の評定が取れないのは、火を見るよりも明らかなことです。ゆえに、中学生になる前に、我がキツくなる前に、お母さんは何とかしておかなければならないことでもあるんです。
ここまで読むと、よく親御さんは勘違いすることがあります。それは、
字が汚い→字がきれいへ!
に変えることだとね。
私はここで、字をきれいに書けるように直せとは一言も言ってません。私が言いたいのは、キレイにすることではないのです。他人が読めるようにしろ!別にキレイじゃなくてもいい、むしろやや汚いくらいで十分で、とにかく他人が読めさえすればそれでいいだと思うんですよ。
色々矯正しても、キレイに書けないんなら、今時『型抜き』があります。
悲しいけど、あまりにも字が汚い場合、こうした型抜きで英語と数学の評定を2から4に変えた元生徒の人もいます。それぐらい、学校の先生からみて、
字は評定算出の中では重要なファクターであると言えます。
まあなかなか中学生になると、最早親がハマること自体が難しくなってくるのは紛れも無い事実だと思いますので、小学校高学年の間には、中学では評価対象になるワーク提出のための字の矯正・筆圧矯正は特に男子にとっては避けては通れない宿命だと、私は思いますので、小学生をお持ちのお母さん方は、是非とも中学生になることを見据えて、今のうちに取り組んでおくと宜しかろうと思います。
これを中学生になってから取り組むって、ホント難しいですから。