ラグビーと言うスポーツは、とても潔い良いスポーツだと思う。
パスを前に出すと『スローフォワード』という反則になる。ラグビーの精神としては、ボールをパスで前に出すのが邪道であるから。
だから、ボールを前に出す手段はただ1つ。己れの足で前進するしかない。本当に潔い良いスポーツだと、私は思う。権謀術数に長けたことが出来ない、本当に潔い良いスポーツだと私は思う。
時々、私は進路指導で『この子に本当に保険かけて果たしてそれがいいんだろうか?!』って思うことがある。
仙塩地区では割と『私立は一本勝負。受かっても落ちても高校の手付金は払わない。』と言う伝統がある。これはつまり、『退路を断つ』ってことだと思う。
私も仙塩地区出身なので、うちの甥も姪もそうやって私立高校は受験だけして、受かっても落ちても手付金を高校には払わず、退路を断つ進路を行なった。まさに背水の陣だ。なまじ退路があると、人は甘えるから。それが仙塩地区の伝統だ。まあその背景には、もちろん仙塩地区民の経済事情と言うものがあるんだが、それだけではない。
強く生きろ!
そう言う親の願いもあるんだと、私は思う。
ラグビーじゃないけど、仙塩地区では引くことが許されないものだと、私は刷り込まれて生きて来た。そう、前進あるのみ。つまり、
我が明治大学のキャッチコピーそのものだ。私が仙塩地区が時に厳しい言葉を掛けながらも好きな点は、この精神に尽きる。
いい言葉だな、この『前へ』っていう言葉は。