第一回は家庭教師の「社会人」としての仕事面のことを、第二回はエリア的な家庭教師需要面のことを話しました。そして、今日話す第三回はズバリ『学歴』です。
よく、首都圏の場合は特にやれ東大・京大・早慶限定というご家庭がいます。しかし、ここ仙台では随分と私も家庭教師派遣会社で何千人もの家庭教師をご家庭に供給した経験則で話すと、『仙台には家庭教師の学歴にこだわる方はいない』という印象が強いです。首都圏と違って、仙台の人はよくわかっているのですよ、『家庭教師に学歴は関係無い』ということを。でも、関係あるとはいいませんが、まったく関係無いというそれも違うなぁっと個人的には思います。
野球の名言に、
「名選手、名監督にあらず」
という言葉があります。これは家庭教師にも大いに関係があります。事実、私自身もそうですし、私がブログ内で絶賛している田澤律子先生や、佐々木綾乃先生なんかもそうです。
家庭教師として、最も遭遇しやすい成績のお子さんは、
だいたい5教科200~250点レベルのお子さんです。仙台の場合、トンペー(=東北大学のこと)の大学生が家庭教師についたとします。トンペーですから、たいがいはナンバースクール、山東、興譲館、鶴南、酒東、盛一、関一、水高、福高、福女、会津高、会津女子、安積高、磐高、磐女、秋高、横手高、青高、八高、弘高などなどといった、東北地区の上位校ばかりが目を引きます。
定期テストで200~250点を取っているというと、まぁみどり台や宮教大附属、五橋、将監、しらかし台などのハイレベルな上位中学校の生徒を除いた一般的なレベルの中学校では、普通この成績で入れる公立高校で言うと、
仙台市北部:松島高校、黒川高校
仙台市南部:名取高校
ということになります。通常のレベルの中学校だと、この成績だといわゆる「下の上」という感じですかね。
みどり台や宮教大附属、五橋、将監、しらかし台などのハイレベルな上位中学校の場合だと、
仙台市北部:泉松陵高校、利府高校、県工、市工
仙台市南部:名取北高校、県工、市工
あたりが妥当なラインでしょう。上記のようなレベルの中学校だと、この成績だと学年ビリ・ブービー辺りに属します。
こうしたレベルの中学生の気持ちを、トンペーの大学生がなかなか酌んで指導をやれるモノではないのですよ。会社で例えると、この成績の中学生は「平社員」です。トンペーの大学生は「重役」です。重役がなかなか平社員の目線にたった指導をするというのは難しいものです。ようは今年の流行語大賞にもノミネートされていますが忖度(そんたく)
がお互いに出来ないのですよ。
それゆえに、家庭教師会社へご家庭から寄せられる最も多いクレームが、
「先生がうちの子の気持ちを酌んでやれない」
ということであり、まさに忖度です。
逆に、高学歴の大学生の家庭教師から寄せられる最も多い悩みが、
『生徒の「わからない」が(家庭教師自身が)わからない』
ということなのですよ。まさに忖度です。
正直、あまりにも家庭教師と生徒のレベルがかけ離れ過ぎていると、そうなってしまうのもやむを得ないと思いますね。
だから、あまりにも綺羅星のような華麗なる学歴を持った家庭教師だと、なかなかそうしたレベルの生徒たちのニーズもわからないし、逆に家庭教師の方々もそうした需要に答えてあげられないのですよ。私のプロフィールの合格実績をみると、よくわかると思うのですが、私の過去の生徒の大半が上記のようなレベルからスタートして、ワンランク上の釜高・宮城広瀬・仙台商業などといったいわゆる「中の下レベル」の高校に入れることが一番多い気がします。お母さん方からの要望でもその3つの高校に入れて欲しいというのが、ナンバースクールへの需要よりも一番多いと思いますね。
だから、私の持論なのですが、いい家庭教師と出くわす最大のコツは、『生徒のレベルよりも、ちょっと上のレベルの高校出身の家庭教師が最も最良だ』であると個人的には思っています。が、現実問題、なかなかその3つの高校よりちょっと上の利府高、泉松陵、名取北、市工、県工、仙台西、仙高レベルの高校出身の家庭教師が少ないのですよ…
なもんで、「お子さんに家庭教師を!」っと、お考えの場合は、あまり高学歴すぎる家庭教師を選ぶと失敗します…自分のお子さんに見合った高校出身の家庭教師が、最もいい家庭教師に遭遇する率をあげてくれると思いますね。
ただ、たとえば生徒のレベルは200点なのに、志望校が多賀城高や仙台東、三桜あたりと考えているから、その上の南高や宮城野、石高、泉高レベルや、それ以上のレベルの高校出身の家庭教師をっというのは、適正レベルに合っていないと思っています。
これはプロでも大学生でも塾講師にも言えることだと、私は思いますね。生徒のレベルよりもちょっと背伸びしたレベルの先生に教わる、これが最も生徒の成績を上げる最良の方法だと、私は思います。
下記をクリックするとランキングに投票されます。是非ご協力くださいませ。
『正月特訓(冬期講習)の案内』をご参照ください。
『11/23ぜんけん模試・宮模試受験の案内』をご参照ください。
H30年夏期勉強合宿の詳細は