最近、美田園高校のことに関する問い合わせが増えて来た。私は美田園高校の前身である仙台一高通信制のOBでもある。勘違いしてる人がいるが、一高通信制だからといって、決して頭がいい高校って訳ではない。
正直、私は東北工大電子高を卒業(18歳の春)してから、初めて大学受験を志すまで(22歳の秋)までの間、勉強的にブランクが生じていた。いや、ブランクというよりも、私自身高校時代に勉強したと言えるのは、高校一年生の一学期期末テスト(16歳の7月)までで、それ以降は自慢にもならないが、『教科書も一冊も無く、ノートも持ち歩かず、高校を卒業した』で、実質的には16歳の夏から22歳の10月まで6年間もの間まったく勉強のベの字もして来なかったのだ。
それゆえ、いきなり予備校に通うっということ自体おこがましかったので、まずは『高校の勉強をやり直す』ことを考え、その冬に東京へ行って、当時まだあった『明大中野高校定時制課程(※現在は廃止されています)』に入ろうと考えた。理由は『評定平均値の書き換え(※私の電子高時代の評定平均値は2.1だった)をして、真面目に三年間通って評定を良くして明大へエスカレーターしたかったから』という理由だったからだ。
もう、この時点で私はかなり明治大学に入りたいと考えていた。しかし、明大中野高定時制からの返答は『一度高校を卒業してしまっている人はもう一度高校に入り直すことは出来ません』という返答をいただいた。結局、振り出しに戻ったし、わざわざ東京まで来た意味が無くなってしまった…
で、その後、打つ手が無くて困っていたため、ちょっと高校の恩師には聞きにくかったこともあって、とりあえず当時私の中学校時代の恩師たちはたいがい『利府町立しらかし台中学校』に勤務していたので、まずは中学校教師に相談に行った。そこで、吉川隆之先生(いまの成田中校長です)アドバイスをもらったのが、『一高通信制には「特科生」といって、高校を卒業してしまった人がもう一度高校の勉強を学び直し出来る制度がある』という話を聞いた。
で、間もなく23歳を迎える4月に私は晴れて再び高校の勉強をすべく、一高通信制の門をくぐった。
しかし、入ってみてまず思ったのが、『一高の体育館に入りきれないほどの入学者数に驚いた』のだ。先生方の話ではゆうに1000人は超えているということだった。私は夏休み前まではいつも校舎の移動が大変だし、教室にも入り切れない生徒数で、スクーリング(=授業のこと)の席取りに毎週朝7時には一高に来ていた。当時一高通信制には灰皿が常備してあった(笑)ので、タバコを吸って暇を潰せたが、今は無いんだよねぇ、もちろん。
そんな感じだったのが、夏休みが開けた途端、校舎もスカスカになり、スクーリングの教室も簡単に席を取れるようになった。そう、15~18歳の連中がぞっくり来なくなったことが要因なのだ。私はどうしてもあのクサレ電子高と一高通信制とを比べてしまうが、『ん、なんなんだこのめちゃめちゃ勉強が簡単なこと…中学以下だな…』っと感じた。15~18歳の普通の高校に通わないで、一高通信制に来た連中からすれば、ナメ切ってしまうわな、あの内容じゃぁ…で、足は遠のくし、夏までの数ヶ月で友達なり恋人なりが出来て、ドロンしちゃうんですな。授業や勉強内容に失望する人も多いだろうな。
ただ、いまはもう一高の敷地から移転して、名取のエアリジャスコの方に新しい校舎を建てて移転した。
通信制の先生や、すでに一高通信制に入っていた先輩諸氏に聞くと、『夏以降も通っている人こそが、本当の一高通信制だから』ということだった。私自身は在校生のレポートを一本5000円で書くバイトを引き受けていた。あの電子高の勉強に比べて10分の1以下程度の難易度なので、いちいち教科書など見なくても解けたし、全日制高校出身者からすれば、甘い内容だった。
これじゃあ、大学受験への汎用性が無いなっと思ったが、一応次の春まで通い、レポートもスクーリング試験も難なく突破して科目は終了させた。
美田園高校には『大学を志す人間は来てはいけない』っと思う。90%以上は『高校を卒業することが目標』だしね。
だから、美田園高校を考えているようでしたら、『一度全日制高校に入って、何らかの理由により辞めて、「やっぱりそれでも高校ぐらいは卒業したい」っと考える人が行くところ』だと思う。
大学受験を考える人は、あの甘々な雰囲気や低レベルの授業を見ただけで、ゲンナリするし、時間の無駄なので、行かない方がいいっということだけは、私自身忠告しておきたいと思います。
卒業率は我々一高通信制の時は3%と言われていたが、いまは美田園高校の先生曰く15%ってことです。宮城野高校から国公立大学に行く確率と同じですな(笑)
美田園高校ははっきり言って、確かに金額は安いです。が、そこそこ頭がいい奴の方がむしろ辞めます。
前に知り合いで知的障害者が美田園高校に入りましたが、健常者を押し退けて学年一位になりましたよ(笑)
健常者がレポート提出出来なくて辞めて、知的障害者が卒業する不思議な高校です。
勉強自体は知的障害者が学年一位を取れるほど簡単です。が、自分に甘える奴や、『明日明日』と先延ばしにする人は決して卒業させてくれない高校ですよ。
内容はめちゃくちゃでも、しっかりレポート提出して、1週間に1回学校に行ければ卒業はできます。が、なかなかそれが出来ないので、卒業率15%なのですよ。
ちなみに、我々が一高通信制に居た頃は、卒業3%と言われて居たので、それよりかは大分楽にはなりましたよ。私の知り合いで卒業するのに9年かかった人も居ました。
特に14・15歳の人の卒業率は1%ありません。それだけ14・15歳の人は自分に甘いってことの証明です。
ここを志すなら、一度高校を辞めて、やっぱり高校卒業したいわって思ったら、仕事と上手く両立させて、五年計画で卒業する心積もりで入学すべきだと思います。
ここは無試験で入れます。入学要項には『書類審査』と書いてますが、審査するのは書類の様式をちゃんと成しているか見てるだけなので、出せば誰でも合格、いや入学許可がおりますので、ご心配無く。