うちの生徒には、一高・二高を受ける人などそうそう居ない。だから、点が取れない科目を捨てる・斬るは逃げでは無いって思う。
私は『教え方が上手いですね』って言われても全然嬉しく無い。『ふーん…』で終わる印象しか持ち合わせていない。が、私が一番嬉しいのは、『あの状態の子を良く受からせましたね』と言うのが、言われて一番嬉しい言葉だと思う。
ココから先、中三は殴り合いのガチンコ勝負だから。なもんで、一高とか二高とかナンバースクールじゃない高校を受けるものにとって、戦略的に何で点を取り、何を捨てるかの取捨選択する作業は、家庭教師にとって、勝敗を左右するとてもな任務だと私は思っている。
出ないことの勉強をさせてる余裕も時間もないし、残り時間を考えるとたったの3点取らせることに途方も無い時間を費やしてその3点さえも取れそうで取れない状態で本番を迎えさせることなど、私には出来ない。
家庭教師は塾と違って、長時間拘束と日数や出面を並べる指導が出来ないってのが、最大のデメリットだ。週に一度や二度の限られた時間と、その次の指導までに生徒に戦略的にさせるべきなのかがダイナモになる。
また、その子その子によってポテンシャルやメンタリティが単元毎に違うので、そこをどう見極めて、補強していくかが鍵になることだろう。
また、これは仙塩地区に多いことなんだが、評定2.0〜2.7いやそれ以下の子なのに、時として親やご家庭の経済事情とプライドも込み込みで、無理やり釜高や松高またはこれも同等の公立高校を受けさせようとする暴挙に出るご家庭も時として見られる。
昨年は評定2.3で釜高を受け、入試で300点ちょい取っても、合格を勝ち得ることが出来なかった子も居た…なんでアイツは私より点数全然取れなかったクセに、私は落ちるんだ( *`ω´)って話も、良く聞かれる。
公立高校をと望む場合、評定2.8〜2.9、まあ3.0弱の一言になる評定の子の場合、何点取れれば受かるんだろうなと言うのが、非常に難しい。
また、もし3.0弱の子の公立高校受験をよしんば強攻したとして、果たして本当に300の王台を軽々届くことが出来るのだろうかと言う問題もある。
正直、手持ちのデータ上でも、彼ら彼女らには一度として300点台の点数を人生で取ってきたことが無いのだ。その子と対面してもそうしたポテンシャルがある子かどうかを我々が見抜くことが出来るのかってこともある。
親は願望ばかり言って来る。が、それは主観的な意見なので、親の言い分ではとてもそれが出来るか見抜くことが難しいものだ。
年々、私はミラクルを起こす度合いの高さを年々更新している。だが、そろそろ限界領域なんじゃないのか?と言う疑問は抱えている。私には未だに加減度合いが分からない。
以前、釜高や市工は最低3.3くらいないと受からない高校だとずーっと思っていた。しかし、3.2でも3.0でも、昨年は2.9でもついに受かった奴が出た。宮城広瀬なんかだと2.8でも受かった奴が出た。
他人にも言われるが、自分でも
マジっすかぁ(;゜0゜)
なんですよね。でも、宮模試やぜんけん模試の統計を見ても、評定3.0未満で公立高校に受かるってのは、必ず狙って出来る芸当と言う訳では無い。3.0以上の子からすればかなり確率論としては低くなることは間違いないことではある。
その一方で、最近この年齢になって、思うようになっているのが、この子に頑張る経験を一度もさせずに、果たして高校へ送り出してもいいのか?と言う疑念も一方である。だから、評定3.0未満でも、それなりに3.0に限りなく近い数値なのは疑いないことなので、仮にダメでもやっぱり頑張らないとダメなんだなっと感じたり、頑張れば受からないこともないんだなっとしみじみ思うことも、若いんだし重要なんじゃないのかとも思うんですよね。
でも、ハナっから公立高校に受からないからとか、ハナっからこの子勉強嫌いだからと、勉強から逃げて私立高校の専願に行かせるってことを、この若者たちにさせるべきなのか、させて有害なのではないのかっとも思うんですよね。とは言っても、さすがに評定2.7以下だと、松高や黒高やナト高だったらまだしも、それ以上ってのもなぁ…とは思うんですよね。
入試は内申と5科目の総合点による勝負なのでね。だから踏めるところめいいっぱい踏んで、勝負させようというのが基本理念でもある。