仙台の三大工業高校について（④県工の中編）

４回目です。

このシリーズの前回までで３回目です。

続きです。残ってるのは、県工のインテリア科と化学工業科と情報技術科です。

１、化学工業科について

このなかで一番分かりにくいのが化学工業科じゃないかなぁと思います。県工のなかでは一番偏差値が低く、県工のなかでは女子が多い学科の１つです。男女比は男４：６女っと工業高校にしては珍しく女子が多いんです。偏差値も42と、市工の電気科や土木科や機械科と同じです。倍率もわりかし低めで推移してます。

まずはこちらの説明をクリック！

県工化学工業科の説明はこちら！

似てるのは機械科ですね。どちらでもボイラー技師や危険物取扱者が主な取得資格となります。

ただ機械科と違うのは、

環境・エネルギー系の勉強

物質・材料系の勉強

が、プラスして出来る感じです。

なもんで、機械科と違って、扱ってる物質の１つ１つの重量が軽いことも女子向きなんだと思います。就職も多岐に渡ってますね。機械系から物質系から環境系からエコ・リサイクル系企業まで様々です。

２、インテリア科について

次にインテリア科についてなのですが、こちらは素人的には、『インテリア＝インテリアコーディネーター』という印象が強かろうと思いますが、インテリア科のスタンスとしては、大きく分けて

①内装施工（主にクロスやカーテン、床など）

②デザイン系（工業的視点）

③コーディネート系

④材料系（化学工業科とややかぶってる）

４つくらいに分類されます。

インテリア科は女子が多いのが特徴的なのですが、何故かお金にならない宮城野高校美術科に行く人は多いのですが、お金になる県工インテリア科を志す人は近年あまりいないこともあってか、去年と今年は何故かインテリア科の人気がありません。

私的には宮城野高校美術科よりも汎用性が高い学科だと思います。まあ、宮城野高校美術科だと普通科寄りの美術を、県工インテリア科は化学工業寄りの美術を学ぶことが出来るので、個人的にはこちらの方が汎用性が高いのに、工業と言う響きが女子に嫌われるんでしょうね。

①内装施工

こちらは、仙台では内装施工の最大手会社は株式会社丸西が最大手です。この丸西から出向してくる職員が中心に指導を行っていて、官民一体型の指導を昔から県工インテリア科では行っています。実習で丸西さんの職人さんについて、施工をやったりもしてより実践的なことも学べます。

内装と一口に言っても、

①軽量鉄骨下地組

②石膏ボード貼り

③クロス貼り

④床・じゅうたん貼り

⑤内装施工管理（別名：番頭さんと呼ばれる）

に別れます。

まあ、こちらの⑤は建築でいうところの監督さんに似てますが、職人さんの工賃払いや、工事現場の材料管理、ゼネコンさんからの工賃請求や仕事の営業まで、多岐に及びます。

丸西以外にも、宮城県の内装施工会社では二番手の東州産業さんや、鐡屋さん、秋田の山村材木店さん、岩手・青森のみちのく興業さん、青森のヤマト内装さんなどなど、大手ゼネコンや準大手ゼネコン、在仙ゼネコンの下請けとして、玄人受けする会社ですね。

インテリア科の男子にはこちらの職種が給料が高くて人気です。

②デザイン系

こちらは動画を見てみましょう。

こうしてみると、こちらはやはり美術系ですが、工業高校らしく、グラフィックデザインや、製図などもやることから、むしろ美術科よりも多方面をカバー出来るので、美術科みたいにただ絵を描く以上に職業としての『美術』的アプローチがなされてる分、汎用性が高いと言えます。なもんで、案外、インテリア科から美容系に進学する人も少なくないです。

③コーディネート系

こちらも動画を見てみましょう。