宮城県は仙台市と富谷市はニ期制、その他は三期制の学期制を採用してます。ただ、三期制の中でも、種別が3つあったりします。
ニ期制の場合は全部同じですが、富谷市は仙台市よりテスト日程が約1週間早く、これは個人的な印象なのですが、パル中(日吉台中)と成田中の中学生のMVP奪取率が高い印象があります。1週間早い分、仙台市より富谷市の方が7日間長く受験勉強が出来るからなのでは無いかと、私は推察してます。故に、富谷っ子は最終局面で怒涛の挽回劇をやってのける率が高いです。
特に、追い込みの代名詞的な中学校の代表であるパル中は、別名ミラクルパル中と、私は呼んでます。私はパル中生を受け持っただけで、ミラクルを期待せずにはいられません。『また今年もあの鬼脚が見れるのか!』って、思っちゃいますからねえ。
それに対して、三期制の場合、同じ市・同じ町の中でも『三期制』の意味合いが三通りあります。
詳しく説明すると、
①速攻三期制
②通常三期制
③遅行三期制
の3つに大別出来ます。詳しく1つずつ説明して行きます。
①速攻三期制
これは、テストが年間三回しかありません。速攻三期制の代表となる中学校は、
宮教大附属中
名取市立みどり台中
名取市立閖上中
石巻方面の中学
と、めっちゃ頭いい中学か、めっちゃ低レベル中学のいずれかが採用してます。定期テストが三回とは、6月、10月、2月の年三回です。
故に中3は、内申記載対象になる定期テストが10月が最後なので、富谷市や仙台市よりも1か月早くテストから開放されて、1か月早く受験勉強に専念することが出来ます。これはかなりのアドバンテージになるんですよね。
なもんで、例年、宮教大附属中やみどり台中の子は、他の中学生よりも早めに成績が上がり出すことが多いです。2つの中学校とも頭いいので、より他校の中学生を蹂躙しちゃう傾向があります。私はこの速攻三期制がこの中学の優位性になってるんだと思っています。
ただこの速攻三期制のデメリットは、
二学期中間テストのテスト範囲が6月〜10月と約3ヶ月半分もの範囲を網羅するので、中1と中2二学期中間テストの成績を上げるのが至難の技であると言う点です。うちの宮教大附属中生・みどり台中生の中学生の二学期中間テストの成績を、私は上げたことが一度もありません…
なもんで、中1・中2の宮教大附属中生とみどり台中生は、毎年この時期、別名民族大移動と呼ばれる現象が起こります。
そうです、業を煮やしたお母さんが塾や家庭教師をやめさせる→転塾が行われるんですよね。範囲広いので、私ですら消極的になります。ぶっちゃけ上げることを放棄して、なるべく最少失点で抑えよう(つまり下がると思っている)と考えます。私、逆にお母さんが何故この広範囲なテストで、上がる気で居るのかが謎なんですよね…
なもんで、私は宮教大附属中生とみどり台中生を受け持つと、
中2の10月いっぱいで辞めるだろうな
って、思うんですよね…中1は中学に慣れ始めてナメクサるし、中2は中だるみで上がる要素がまるで無いしで、こんな状態を上げろって方が無理だと思います。まあ、これが速攻三期制です。
速攻三期制をまとめると、
メリット:受験勉強が早く始められる
デメリット:二学期中間考査の範囲が広いので上げるのが至難の業である
かな。
②通常三期制
この代表例は、
利府町立しらかし台中
名取市立増田中
などかな。
テスト時期は6月・10月・11月・2月の年四回です。これは遅行三期制と同じです。が、違うのが、
①内申記載対象になる定期テストは中3の10月まで
②受験勉強に差し障りがないように、仙台市と同じ時期の11月初旬に二学期期末テストをもってくる
なんですよね。
通常三期制はなるべく仙台市や富谷市より少しアドバンテージを取らせる状態で受験勉強させてあげようと配慮してるのが見て取れます。
11月のテストを評価対象にしないと中学側がはっきり言い切ってくれているので、心置きなく11月の期末テストを切ることが出来るんです。
ただ、しらかし台中や増田中みたいに、はっきり11月のテストは内申に入らないっと、言い切ってくれていると助かるんですが、時々これをひた隠しにして、11月の期末テストが評価対象に入らないのに、入るっと嘘をついている中学校もあるんですよね…つまり遅行三期制を騙る場合があるということです。正直、これは私でも判別が出来ません。中学側がひた隠しにしたがるんで。
で、もう一つのデメリットは速攻三期制と同じです。ここでも民族移動が起こりますが、MITFIKSじゃないので、みどり台や宮教大附属中ほど辞める人が多くありません。民族大移動ではなく、民族移動と『大』の字が抜けてるのは、二学期中間考査から二学期期末考査までの間が1ヶ月しかないので、二学期期末テストの範囲がめっちゃ狭く、下がった点数のリカバリーしやすいし、範囲が狭い分、範囲も予測しやすい点かな。
通常三期制をまとめると
メリット
1.受験勉強を早く始められる
2.二学期期末テストの範囲が狭いので点数が上がりやすい
デメリット
1.二学期中間考査の範囲が広いので上げるのが至難の業である
2.内申記載対象を隠す中学があるので、中学によっては早く受験勉強を始められない中学もある
かな。
③遅行三期制
この制度を採用している中学の代表例が、
利府中
多賀城中などの多賀城市の全部の中学
七ヶ浜町の全部の中学
岩沼市の全部の中学
などかな。
はっきり言って、これらの中学の生徒は、受験勉強においてはかなりのビハインドを負うと思っていい。
テスト時期は通常三期制と同じなのだが、違うのが、内申記載対象のテストが11月まであり、かつ何故かその11月の期末テストが下旬である点だ。
なもんで、速攻三期制と比べると約ニヶ月、仙台市や富谷市と比べると約三週間も遅れて受験勉強に入るって訳。
ただ、遅くなるが故にプチメリットもある。それは、評定が甘くつけられるという点だ。ただ、ナンバースクールを後期で受ける人からすれば、評定がミクロで上がっても、今更なんですけどね。が、まあ仙台市郊外であるが故に、ナンバースクールを受ける人などそうそういないので、特に釜高や多高、ナト北、市工、県工に行きたい人からすれば、そのミクロな内申でさえもノドから手が出るほど欲しいので、これはこれでありかな。
故に、遅行三期制をまとめると、
メリット
1.内申付けが仙台より甘い
2.二学期期末テストの範囲が狭いので点数が上がりやすい
デメリット
1.受験勉強に入りだす時期が遅い
2.二学期中間テストの範囲が広いので上げるのが至難の業
3.下手すると中3学年末テストなのにワーク提出義務があり、受験勉強に水をさされる。
4.この遅行三期制の中学校の生徒自体、追い込み型の生徒が少なく、高い内申で先行逃げ切り勝ちを狙うのが常套手段。
全体をまとめると、
得 速攻三期制
| 通常三期制
普通 富谷のニ期制
| 仙台のニ期制
損 高砂中
超損 遅行三期制
かな。高砂中は中3の学年末テストでワークを提出させられるので、損の分類にしておきました。